桃太郎侍 257話

桃太郎侍」257話、「つばめ暁に死す」


桃太郎侍は、録画だけしてほとんど見ていなかったのだが、最終2話だけ見ておくことにした。登場人物がバタバタ死ぬということなので、どんな結末なのか、見ておきたかったのだ。

この話は、子供がつばめの一座を訪ねてくるところから。この子供は、つばめの妹の子、甥っ子で、母は死んでしまい、父もお尋ね者で逃げている。しかし、父親の罪というのは実は濡れ衣で、勘定奉行の大久保丹波守と悪徳商人の伊勢屋が自分たちの悪行を隠すために父親に押し付けたもの。

父親役は浜田光夫。ラス1なのでそれなりの人を持ってきた。大久保丹波守がつばめの妹に横恋慕したあげくに殺してしまい、便乗した伊勢屋は、千三百両の金を横取りして罪を浜田光夫にかぶせてしまった。浜田光夫は自分の無実を晴らすために、妻の姉のところに子供を連れてやってきた。

悪者は丹波守、伊勢屋、岡っ引きの三人。桃太郎は、つばめを幽霊に化けさせたり、自分が浜田光夫を斬ったように見せかけて、うまく伊勢屋をだまして事の真相を知るのだが、岡っ引きが子供を人質にして、桃太郎の剣を封じ込めようとする。突然現れたつばめが、短剣を投げて伊勢屋と岡っ引きを倒す。ところが岡っ引きが死に際に短銃でつばめをズドンと撃ち、あわれつばめは桃太郎の腕の中で死にました。

後は桃太郎の「許さん」が来て、鷹狩をしている丹波守のところになぐりこみ、供の侍全員もろとも丹波守を斬り捨てるというお決まりの終わり方。

つばめが死ぬという展開はショッキングだが、それ以外はいつもの桃太郎侍。脚本はいろいろと伏線を張ってよく練られている。この回の脚本は、桃太郎侍常連の野波静雄。演出は田中徳三