根本敬トークショー 「鞆の浦因果系宇宙の旅」

根本敬トークショー」「鞆の浦因果系宇宙の旅」、鞆の津ミュージアム、2013.8.18


福山の鞆の津ミュージアムの新しい展覧会、「ようこそ鞆へ!遊ぼうよパラダイス」の関連イベントがこれ。今回のネタは主に音楽クリップ。

20分遅刻してしまったのだが、トークショーは50分延長してほぼ3時間やっていたので、遅れたくらいでちょうどよかった。3時間のイベントはテンション維持できないわ。しかし、ネタは非常におもしろかった。

始めの方でかかっていたのは、「恥ずかしい音楽」ということで、フランス人の歌手が歌っているビデオ。知らない人だが、フランスではめちゃめちゃ流行っていたらしい。曲も変だが、踊りが非常に変。と思っていたら、いきなり客席から女の子が立ち上がって、スクリーンの前で踊り出した。曲を知っているのかとおもったが、後ろのスクリーンをチラチラ見ながら踊っているので、そうではないらしい。それにしては振り付けを驚異的にうまくマネている。ダンスの才能というのはこういうものか。

他も相変わらず変なネタばかりなのだが、一番笑えたのは、「新宿ジゴロ 伏見直樹」という人のビデオ。この人は、1980年代の初めに、いまでいうカリスマホスト、当人のネーミングでは「ジゴロ」というキャッチで売り出していた人で、当然もうおじいさんなのだが、この人が現役ホストだった頃の紹介ビデオがかかった。

これがいかにも80年代な代物で、大きなアメ車でビルに乗りつけ、変な服を着た弟子らしき人々にジゴロの心得を伝授。「女からバンバンカネを搾り取りたいと思います!」と演説する弟子がサムイ。その後、女子大生(死語)という設定のAV女優をナンパしてセックスに持ち込む小芝居が続く。あまりの臭さに見ている方が恥ずかしくなるようなものだが、このくだらないノリも80年代のもの。まだバブルの前だった頃だ。

この伏見直樹氏が最近、昔を回顧するDVDを出して、それを根本敬がプロデュースしているのでこれが上映されたというもの。最近撮影されたらしい、ジゴロの弟子たちとの同窓会みたいなイベントの様子が映っていた。こちらはすっかり老人っぽいが、ノリは昔のままで、さらに大笑い。

あとは、前田瑠美という空手家兼歌手(歌手といっても、クラシックの歌手)のビデオが。この人、登場するといきなり「ジャンニ・スキッキ」の「私のお父さん」を歌い出す。これは、すごくうまいとは言えないが、一応音大を出た人の歌にはなっている。さらにいきなり空手の格好になり、板を割り始めるのでわけがわからない。失敗シーンも収録されているので、さらに笑える。どこのどういうイベント化よくわからないところがよし。

終わりは、またフランス人歌手のビデオを流して、会場の女の子の他に主催者(これも女性)と、もう一人男の子を即席で呼んで、ダンスをさせていた。即席でやっているにしては振りが揃いすぎていてもはや不気味だ。素人の才能はあなどれない。

最後には、勝新太郎「マイウェイ」を流して終了。お腹いっぱいすぎる。