情報と戦争

江畑謙介『情報と戦争』、NTT出版、2006

情報と戦争の関係についての一種のカタログ。RMAサイバースペースにおける戦いにそれぞれ数章をさいて、そこでの戦いのありようをさまざまな形で示している。江畑謙介の本なので情報量は豊富。写真が豊富で、よくいろんなものをとってきたなと感心させられる。こういう本は鮮度が重要なので、新しい技術上の情報や組織、機関名の変更についても、豊富な情報がある。

ただ、この本を読んだ人が「情報と戦争」について、頭の中に統一的なイメージを結べるのかというと、ちょっと疑問に思わないこともない。それは読者に委ねられているということか。あるいは、情報と戦争についての一貫した理解は専門家にも難しいということなのかもしれない。