八重の桜 28話

「八重の桜」28話、「自慢の娘」


八重は、残ったスペンサー銃の弾薬を数えているが、もう20発もない。これが切れたらおしまいなので、八重の表情は暗い。

西郷頼母は息子を連れて会津を去ることになった。それを聞いて、八重は秋月といっしょに頼母を追っていく。頼母に「逃げるのですか」と面罵する八重だが、頼母から、「それぞれに信ずる道がある」とさとされて、黙って見送るのでした。

城の前にある小田山が取られたので、新政府軍はどんどん大砲を撃ってくる。会津軍の四斤砲より強力なので、城内はめちゃくちゃ。八重と尚之助は四斤砲を引き出して、敵の砲兵陣地に一発命中させるのだが、権八が来て無理やり八重を城中に追い出す。こちらが撃てば、今度は敵が撃ち返してくるので、権八は八重を危ない場所に置きたくないのだ。

八重は、女たちを集めて大砲の不発弾があれば、濡れた布団や着物を被せて爆発を防げと言っている。これで砲弾の爆発を防いだのを殿様が見ていて、八重を召し出して言葉をかける。容保じきじきの言葉に感激して、子供の頃に容保から声をかけられたことをしゃべる八重。容保は「女も子供もみな家臣」と言い残して去っていく。

官兵衛は反撃を主張して、残った兵を率いて打って出ることにするが、肝心の朝に酔いつぶれて寝坊。出撃した会津軍はまったく歯が立たず、壊滅。

京都にいる覚馬の「管見」を大垣屋が必死で岩倉に献上したので、岩倉が覚馬に会いに来る。覚馬は戦いをやめてくれるように懇願するが、岩倉はさっさといなくなる。

城中では凧をあげて子供が喜んでいるが、そこに砲弾が飛んでくる。登勢(大蔵の妻)が布をかぶせようとすると、いきなり爆発。登勢はバラバラにはなっていないが当然死亡。


この回は、主要登場人物があまり死ななかったので、まだまし。とはいえ、砲弾で登勢が吹き飛ばされるところで終わりなので、明るい話にはならない。官兵衛は今回が見せ場で、殿様から杯を賜って出撃するのだが、決死隊とはいえ、寝坊で出撃が遅れるとは様にならない。中村獅童の演技はかっこいいのに…もったいない。

この回は、まともな砲撃戦が初めて出てきた。しかし、八重が砲弾の爆発について殿に説明する場面では、出てくる砲弾が四斤砲のものではない。着弾してから、しばらく時間があって信管の火が爆薬に到達するという説明になっているのだが、砲弾が弾着してから濡れ布団で消火、なんて技がほんとにあったのか?登勢ば爆死する場面も、周りに城内の女たちがいるところで爆発しているので、あれでは全員なぎ倒されてもおかしくないような気がするが…。