華麗なる一族(1974 TV版) 20話

華麗なる一族」(1974 TV版)、20話


長期開発銀行の頭取から、鉄平に会社更生法適用を受け入れるようにという最後通告。鉄平は完全にキレて大声でわめいているが、この期に及んで何を言ってもムダ。以前の太平スーパー社長と同じ立場に立ってしまっている以上、泣いてもわめいてもどうしようもない。

これはテレビニュースで流れるので、万俵家の一同は沈黙するだけ。高須相子はいつものとおり、言わなくてもいい差し出口をきいて、二子の怒りを買う。

鉄平のことを気遣う大同銀行三雲頭取の娘、志保はひとりで鉄平をたずねて神戸に行くが、鉄平は記者会見で叩かれまくっている。ホテルのロビーのテレビでその様子を見て、志保はめまいで倒れてしまう。一方、鉄平は三雲家を訪問して、三雲頭取に詫びる。この時の三雲の態度と鉄平との会話はけっこう感動的。映画版での仲代達矢二谷英明の演技に劣らない。鉄平は去り際に、志保と言葉を交わし、「夢は捨てないでください」と言われる。

一方、大同銀行では綿貫専務が大介と相談しながら、三雲を辞めさせる工作をたくらんでほくほくしている。大介は美馬家を訪ねて、美馬中に目一杯お世辞をいわれて上機嫌。しかしこの会話を陰で聞いていた一子は、父親が兄の会社を計画的に潰したことを知って大ショック。

一方、三雲家では志保がいきなり死んでしまう。映画版でもこんなところで死んでたかな?そんなに調子が悪いとは見えなかったのだが…。三雲頭取は気丈そうにしているが、さすがに悄然。

鉄平は、決意して神戸の自宅に戻り、大介と直接対決しようとする。不穏な空気に気づいて高須相子が鉄平を追い払おうとするが、そこに大介が帰ってくる。鉄平は「お父さん、僕は騙されませんよ」と大介を追求。しかし、鉄平は大同を吸収合併する大介の意図までは気づいていないので、大介は内心ほっとして、適当にのらりくらりと言い抜けようとする。鉄平は、「帝国製鉄との合併の件はあなたの思い通りにはさせません」と啖呵を切り、「あなたを阪神特殊鋼非常勤取締役として、背任で告訴する」と宣言して去っていく。大介があぜんとしているところでおしまい。