八重の桜 26話

「八重の桜」26話、「八重、決戦のとき」


八重はぎりぎりのところで銃を抱えて城内に滑りこむが、城兵は外に出払っていて、中にいるのは老人と子供ばかり。指揮を執る者がいないと聞いて、八重がまっさきに手を挙げる。「女子がなにを言ってる」という声には八重が頭から叱りつけて黙らせる。まあ、指揮といっても射撃の号令をかけているだけ。部隊の調練には参加していないのだからしかたがない。

城外では、西郷家に残った女子供が自刃。容保についていた田中土佐神保内蔵助もお互いを刺して自刃。死体だらけだ。西郷家を陣所にすると言って乗り込んできた板垣退助の目の前には、婦女子の死体と虫の息になっている頼母の妹。武士の情けでとどめを刺してやるが、ひたすら血まみれ。

白虎隊の方は、城下が燃えているのを見て、城が燃えていると勘違い…はしなかったが、このまま戻って敵に捕らえられれば武士の恥ということで、やっぱり自刃。白虎隊のハイライトだから、描かないわけにはいかないが、子供の自決はやっぱり悲惨。

尚之助が城から四斤砲を引いて出てきた。これを直したので使おうというのだが、大砲を撃てる場所がない。城外に引いていこうとするのを八重が見て、このままでは尚之助は死ぬだけとさとって、砲で塗り壁を吹き飛ばし、そこに砲を据えて撃ちまくることに。さらに八重のスペンサー銃は敵の指揮官、大山の足に命中。大山は味方に助けられて後退していく。

夜になって城内では敵陣に夜襲をかけることになり、八重は夜襲に加わりたい一心で、城に残っていた時尾に長い髪を切ってもらう。八重の決意表明でこの回はおしまい。


戦争をまともに描こうとしているので当たり前なのだが、戦死というより自刃の場面が続出する鬱展開。この題材で明るくするのは無理だが、八重がやっと活躍するところの最初がこの展開で、この後も竹子やら権八やら死人はいっぱい出るので、見ている人にはきついだろう。とはいえ、自分としては、会津軍と新政府軍の射撃戦を俯瞰でちゃんと見せてくれて、悲惨な場面は悲惨なものとして描いてくれたので満足。