華麗なる一族(1974 TV版) 18話

華麗なる一族」(1974 TV版)、18話


二子は、美馬中と一子の引き合わせで、とうとう佐橋首相の甥、細川一也と会うことに。ところが、美馬中と細川一也が阪神特殊鋼の高炉爆発事件を話題にして、「阪神特殊鋼は帝国製鉄にめんどうを見てもらうしかない」というので、キレてしまい、一方的に席を立つ。美馬と細川の間では白けた空気が。

阪神特殊鋼では、鉄平がまだ高炉建設をあきらめていない。映画では、爆発事件がクライマックスであっという間に阪神特殊鋼は潰れることになっていたので、この展開はけっこう意外。小説はこうなっていたのか…。まあ16話という早い段階で高炉が吹っ飛んだ時点で、このエピソードで引っ張る展開になるのはわかっていないといけないのだが。

鉄平は、大介のところに行って、4億3000万円の手形が落ちないのでなんとかしてくれと頼む。親子の情を持ち出す鉄平だが、大介は「素手では応じられない」と答え、五菱商事の保証書を持って来いと難題を押し付ける。ホイホイ信じこむ鉄平だが、これも大介の罠。

つる乃屋の大女将が、いきなり生きた鯉を持って、大介を訪問。先代、つまり大介の父の命日なので、鯉を土産にお参りに来たという。大介は大女将から、鉄平が若女将に「自分たちは兄妹ではないだろうな」と迫った話を聞いて、かなり驚いている。

綿貫専務は、阪神特殊鋼に対する銀行団の検査委員会の書類を持って、阪神銀行の芥川常務に会うのだが、「阪神銀行との合併後に自分の身分を保証する念書と交換でなければ、書類は渡せない」と伝える。それに対して大介は名刺の裏に「御高配多謝 御約束厳守」と書き、印鑑をついたものを渡すことにするのだが、こんな曖昧な文言の「念書」で綿貫専務の疑念は簡単に解けるのか?綿貫専務は、どうもこれで「副頭取にしてもらえる」と納得したらしい。

万樹子は実家に帰って機嫌よくしていたが、そこに大介の使いとして高須相子が現れて「とにかく万俵家に戻ってくれ」と言い出す。万樹子は、万俵家はともかく銀平が態度を改めなければ戻れないと言い、銀平が自分で迎えに来るようにと返事をする。しかし銀平は自分で迎えに行くつもりはなし。大介は、自分で銀平に万樹子を迎えに行けと命じるが、銀平は拒否。ここで大介は大同銀行との合併話を銀平にはじめて打ち明け、万樹子の実家安田家は阪神銀行筆頭株主なので、合併への協力が必要なこと、二子と細川一也の縁談を通じて、佐橋総理の助力を得ることも必須の条件だと説得しにかかるのだが、銀平はまったく大介の頼みを聞かない。

それにしても、銀平と万樹子がお互いにゴネていることはまったく意味不明。万樹子は、二子に対して「銀平に愛情などまったくない」と断言しているが、だったら銀平が迎えに来ることを実家に戻る条件にすることは意味不明。銀平も、なんで妻を迎えに行かなのか、まったく説明していない。よくわからない夫婦だ。

二子は縁談がどんどん進行しているのに、婚約を破棄して一之瀬四々彦と結婚すると宣言しているのだが、そんなことを四々彦に告げている暇があったら、婚約者の細川一也に直接言うべきでは?なんだかんだと言っても、財閥のお嬢様はかなり自己中だというおはなし。