ミヒャエル・ザンデルリンク/ドレスデンフィルハーモニー管弦楽団

ベートーヴェン    序曲エグモント

           協奏曲第5番「皇帝」

   (ピアノ:上原彩子

ブラームス      交響曲第1番


    ミヒャエル・ザンデルリング指揮 ドレスデンフィルハーモニー管弦楽団


    シンフォニア岩国コンサートホール、2013.6.20



指揮者も知らない状態で適当にチケットを買って行ってきたが、これはよかった。雨が結構降っていて、ホールについたらぎりぎりのタイミング。7時開演でほぼ時間ぴったりに始めたのであぶないところだった。

どの曲も、構築のしっかりした、メリハリのきいた演奏だが、「皇帝」は上原彩子がとりわけうまい。生で聴いたのははじめてだが、確実なテクニックといい、華麗な弾きぶりといい、もう大家の風格。さすがですね。

ブラームスの1番は、きちんとした演奏という印象。そんなにオケは鳴っていなかったし、いくつか傷がないことはないが、スキのないようにきちんと仕上げていて満足度が高かった。アンコールはブラームスハンガリー舞曲だったが、これはかなりはじけていて、おもしろかった。この演奏会では一番よかったかもしれない。

指揮者のミヒャエル・ザンデルリングは、クルト・ザンデルリングの息子。1967年生まれというので、まだ若い。元はチェリストだったそうだ。それより父親のクルト・ザンデルリングが一昨年、2011年まで生きていたということの方におどろいた。98歳だったそうだ。ということは、息子は55歳の時に生まれたことになる。このミヒャエルは三男で、長男、次男も指揮者だという。指揮者一族というのはなにげにいるものだというおはなし。