華麗なる一族(1974 TV版) 12話

華麗なる一族」(1974 TV版)12話


通産大臣大川一郎(鉄平の岳父、早苗の父)が大動脈瘤で危篤。顔は白塗りされていて、完全に死人扱いだ。臨終間際に鉄平が駆けつけるが、そのまま死去。この役を演じているのは、河村浩二で映画版と同じキャスティング。

阪神特殊鋼の運転資金不足に対して、銭高専務から大介に融資を頼みに来るのだが、大介はけんもほろろに拒否。大同銀行に手を突っ込むために、大同銀行からの貸付を増やす方向に持って行きたいのだ。

年末に万俵家の人々はまたいつものホテルに集合。ざるそばをルームサービスで取っているのだが、このそば、すっかり固まってくっついている。高級ホテルの描写として、これはどうなのか。元旦に大介、鉄平、銀平は自家所有の山にキジ撃ちに行くのだが、この場面はめずらしくロケだ。このドラマは基本ロケなしなのだが、さすがに狩猟をセットでやるわけにはいかなかったか。そして猟の最中、鉄平が大介を誤射してしまう。大介はホテルに担ぎ込まれるが、ふつうは救急車でしょ。しかし、医者の診断では、弾は当たっておらず、耳元を通過したショックだけで、腰の痛みも倒れた時の単なる打撲とのこと。

だから誤射未満の事故なのだが、大介は鉄平が故意にやったと疑っていて、イヤミというにはきつすぎる言葉を連発。鉄平も怒って、いやーな雰囲気になる。父子の亀裂が決定的になる重要エピソードなので、かなりしつこく描いている。早苗は「まるでほんとうの親子じゃないみたい」と、言ってはいけないことを…。それを聞いて、鉄平まで親子関係があるのかどうかを疑い出す始末。大介の味方をしているのは、高須相子だけ。

二子の見合い相手の佐橋総理の甥、細川一也(西田健)はこの回が初登場。よく喋る軽薄っぽい役。美馬相子は、すぐに「これは二子とは合わない相手」とわかるのだが、見合いは政治目的なのでそんなことは言っていられないのだ。ホテルのダイニングで何事もなかったかのようにみなさんで談笑しているところで終わり。