華麗なる一族(1974 TV版) 11話

華麗なる一族」(1974 TV版)11話


前回、15話を見て、大同銀行合併話が出ていたので、あららと思っていたら、これは途中を飛ばしてしまったこちらのミス。本来は、この11話から見なければいけなかったのだ。われながらまぬけすぎる。

美馬中は、高須相子とベタベタとダンスにふけっている。これは後の不倫の布石だろう。鉄平は二子をオフィスに呼んでいて、たまたまそこにやってきた一之瀬四々彦が、二子を社員食堂に連れて行ってカレーをおごっている。財閥のお嬢様には社食でカレーというのが新鮮なようで、二子は大喜び。

大介の関心はもっぱら、第三銀行と平和銀行の合併を潰すこと。この段階で、高須相子が佐橋総理の甥を二子にめあわせる話を持ち込んでくる。11話で話が出て、見合いは15話なので相当の重要エピソードなのだ。結局二子は逃げてしまうし、大同銀行合併、阪神特殊鋼破綻と並ぶ、ストーリーの中心なので当然のことではある。話の終わりに、高須相子が二子に縁談をほのめかして、「嫁入り前の大事な体だから、男とは会うな」ときつく念押しする場面がある。

大介は、永田大蔵大臣(山形勲)を宴席に呼んで、第三銀行の不正融資が与党の田淵幹事長や、政界の黒幕「鎌倉の男」に流れていることを伝え、合併を潰そうとする。永田は自分では手は出さないといいながら、大介が工作を仕掛けて合併を潰すのは歓迎する。このあたりは狐と狸の化かし合い。

この回は、大介と高須相子のベッドシーンあり。小川真由美は肩口より上しか見せないのだが(あたりまえ)、いつもながらこのドラマのベッドシーンは見ていてキツイ。

大介は合併潰しのために、第三銀行のスキャンダルを新聞に売り込ませる。幹事長への資金流出とか、警視庁が内偵しているとか、いろいろ吹きこむので新聞記者は大喜び。翌朝の新聞にばーんと載って、大介はホクホク顔。それにしても新聞もウラ取りに時間がかかるんだから、ネタを仕込んで翌日掲載というのはないんじゃないのか。

この記事のおかげで第三と平和の合併は破綻。春田銀行局長は平田昭彦。映画と同じキャストだ。ただし、こちらではかなり目立つメガネをかけている。

大介は、阪神特殊鋼に送り込んでいる銭高常務から、大同銀行内部で日銀組と生え抜き組の内部対立があることを知って目が輝いている。ここから大同に手を伸ばすことになるらしい。