ひろしま菓子博2013

ひろしま菓子博2013」(第26回全国菓子大博覧会・広島」)、2013.5.12


広島市民球場の跡地に建てたプレハブと、体育館(グリーンアリーナ)を使って、24日間やっていた「ひろしま菓子博」。やたら混んでいるという話だったので、ぎりぎりまで行かなかったが、チケットを持っていたので、最終日に行ってきた。

この博覧会は、かんたんに言えば、菓子職人(主に和菓子職人。洋菓子の作品もあるが、少ない)が、菓子を材料にしてつくった「工芸菓子」を展示するもの。お菓子でできているという以外は、ふつうの工芸品だ。たしかに、「こんなものがお菓子でできるのか」と感心させられることはあるのだが、一般人に価値がわかるわけではなく、実作している職人のための展覧会。お題になっているものはほとんどが日本画と同じで、花鳥風月をお菓子で作りましたというもの。最初はすごいと思うのだが、たくさん見ているとあきてくる。

目玉は、菓子でつくった、15分の1「厳島神社」。たしかに大したものだとは思うが、プラスチックで作っているのか、菓子で作っているのかはちょっと見てもわからない。それを模型っぽく作るのがエライのだろうが…。これは広島空港に展示するらしいのだが、日持ちがするのだろうか?

しかもこの工芸菓子の展示エリアは、基本的に撮影禁止(一部、広島県のローカル作品のエリアだけ撮影できる)。絵やふつうの工芸作品とは違って、菓子の工芸品はいつまでも残しておくようなものではない。なんでこの撮影が禁止になるのかわからない。菓子職人にしても、自分の作品が撮影されてもよろこぶとおもうが。工芸菓子の写真や何かを売っているわけでもないので、撮影禁止の理由がわからない。単に撮影許可にすると、混むから?

後のエリアは、全国のお菓子の即売会とお茶つきのカフェ。これはこれでいいのだが、基本的には、デパートでやっている地域ごとの即売展のお菓子バージョン。いろんな地域の名産品即売展は、しょっちゅういろいろなデパートでやっているので、これのために30分待ちとか、1時間待ちで並ぶというのはないわ。お菓子そのものは、近所の和菓子屋のもので十分おいしいし。

というわけで、24日間で80万人以上が来たというこの大イベントの価値が、自分にはいまひとつよくわからない。お菓子は、そのへんにあるお菓子屋やカフェで買ってきてゆっくり食べればいいじゃない。いまどき、他の地域のお菓子もたいていはネット通販で売られているのだ。

閉まりかけの時間にちょっと行って、さーっと見てきたのは正解だった。ゴールデンウィークはきっとめちゃ混みだったことだろう。おそろしいことだ。