八重の桜 15話

「八重の桜」15話、「薩長の密約」


冒頭、新島襄がひさしぶりに登場。アメリカに着いたのだ。1865年なので、顔出しだけで、また当分出番なし。

第二次長州征伐の勅命を出す朝議では、大久保一蔵が二条関白に征長戦を断念するよう、激しく迫っている。一橋が「勅命が出ないのなら辞職する」と脅すので、勅命は出るのだが…。京都では、別選組の佐川官兵衛新選組と偶然出会う。新選組などまったく相手にしていない佐川だが、斎藤一の剣の腕には感心。佐川の槍と斎藤の剣で仕合うが、決着はつかない。

薩摩の西郷と長州の桂は同盟を結ぶ。この場面、坂本龍馬がほとんど出てこない。後ろ姿だけ。西郷のセリフで名前だけは出てくるが、ほぼいないのと同じ。幕末大河ドラマでこれだけ坂本龍馬の扱いが軽いのははじめてじゃないの?話の大勢には影響ないキャラだし、坂本龍馬ファンでもないので別にかまわないが、脚本家はどうおもっているのだろうか。

征長戦は幕府軍の敗退。覚馬は、長州軍が使っているミニエー銃の威力を実射で説明しようとするが、目が半ば見えなくなっているので、自分では撃てない。会津は薩摩の動向にやっと不安を覚えて、軍備を強化しようとするが肝心のカネがない。それでも、家老の田中土佐が秋までにカネを調達して、覚馬を長崎に出し、新式銃の調達と目の治療をするように計らってやろうとする。

征長戦が負け一色になっているところに将軍家茂が病気。結局死んでしまう。一橋は、徳川宗家は継承するが、将軍職は当分継がないと言い出す。征長戦に勝って将軍職につくつもりで帝から節刀を賜るのだが、あっさり休戦を決定。慶喜出馬で征長戦が継続されると思い込んでいた会津は、唖然とするばかり。

会津では覚馬の嫁、うらが、夫が帰ってこないことでイライラして娘にきつく当たる。八重は育て方を考えるように言おうとするが、母親に止められる。城下では火事が起こり、娘の姿が見えないことに気づいた家族が慌て出す。八重は娘が神社にいるだろうと気づくが、そのころには神社にも火がまわっていた。


前回と前々回の八重の結婚メインのストーリーは終わって、また京都中心の話に戻った。今回で征長戦中止まで行ったので、孝明天皇崩御は来週あたりか。慶喜役の小泉孝太郎は、何を考えているのか、周囲の人間にまったくつかめないところを上手にやっている。容保はまじめだけが取り柄で政治ができない役なので、好対照。小泉孝太郎の軽い感じもこの役にはハマっている。それにしても会津は殿様だけでなく、家来も全然情勢が読めてない者ばかりとはどういうこと?これも後の悲劇の伏線だから、しょうがないが…。