八重の桜 14話

「八重の桜」14話、「新しき日々へ」


この回は八重と尚之助の婚礼から。八重は朝から何も食べていないのだが、嫁は膳に箸をつけるなと言われているので食べられない。尚之助が飲まされそうになるので、権八が飲まされる役割を買って出るのだが、尚之助はそれを放っておけず、酒が飲めないのに自分も飲んでひっくり返り、八重に担いでもらって運び出される。京都からは覚馬の手紙がきて、砲の案内書とともに、紅が入っている。尚之助は自ら、八重の唇に紅をさしてやるのでした。

京都にいる覚馬は、医者に診てもらい、白内障なのでいずれ失明すると言われてしまう。肩を落とす覚馬。銃を撃つことも本を読むこともできなくなるが、自分ではどうしようもない。

南北戦争が終わったというナレーションと戦闘シーンがちょっとだけ流れる。冒頭で撮影協力としてラトビアのリガが出ていたが、ここで撮影したのか。よく道具を揃えられたな。

西郷吉之助は、松平春嶽に面会し、「内乱などやってもろくなことはない」と言われる。会津藩も、幕府から守護職の役料を差し止めると通知される。藩の重役はこれを機会に守護職などやめて国に帰ろうと言い出すが、松平容保は、「世が平穏にならないうちに主上を残して都を去ることはできぬ」と拒否。容保は天皇への忠誠と長州憎しで、撤退の判断ができなくなっている。

幕府は強硬策を主張し、長州は領地召し上げ、取り潰しにせよと言い出すが、薩摩の大久保一蔵は、逼塞している岩倉具視の意見書を読み、岩倉と面会して「長州との戦争では、幕府にも長州にも勝たせてはならず、強い朝廷を作らねばならぬ」という意見を聞く。会津国元では、江戸家老の横山が死去。西郷頼母は、なんとしても征長戦争への会津の参加を止めなければと必死になる。秋月は蝦夷地の代官に左遷。

八重は権八から、鉄砲を撃つことを差し止められる。いつまでも鉄砲を撃っていては、尚之助の妻にふさわしくないという権八の配慮だが、尚之助は八重に鉄砲を手放さないよう強く言う。「世間並みなど必要ない。あなたはあなたであればよい」という言葉に、八重は感激してまた鉄砲を持つようになる。権八は渋い顔をしているが、結局受け入れる。


前回とセットの後編にあたり、八重と尚之助の結婚生活メインの回。京都情勢は最小限の展開だけ。来週が薩長同盟ということなので、4月から5月にかけて鳥羽伏見の戦いになるから、その前のちょっとした小休止みたいなもの。岩倉具視役は小堺一機で、思ったよりはよかった。京都弁は微妙だが。松平春嶽はりんごの手入れをしながら西郷と会話しているが、春嶽は西洋りんごを日本に持ってきた人だから、細かいところをさりげなく入れている。このドラマは、小さい史実ネタをイヤミにならないようにちゃんとおはなしに組み込んでいるところが好き。