BREAK MAX 2013年5月号(最終号)

『BREAK MAX』2013年5月号(最終号)


ブブカの姉妹誌ブレイクマックス、とうとうこの号で休刊(廃刊)した。ゲスなゴシップ記事と有名人の盗撮写真、あとはアイドル関係の記事というよくわからない雑誌だったが、けっこう買っていたのは、吉田豪のインタビューと、辛酸なめ子の「下流社会の誘惑」という連載があったから。辛酸なめ子の方は、後で単行本化されるが、吉田豪の方は雑誌に掲載されても、書籍にはならないことが多いので廃刊はざんねん。

この最終号の内容もあいかわらずゲスだが、ももいろクローバーZの特集記事(AKBは、ブブカにさんざん載っているので、こちらにはあまり載らなかった)があって、ももクロを初期から追っかけているヲタの座談会が出ている。アイドルの追っかけは生活をそれに没入させないとムリというおはなし。しかし、アイドルからヲタの存在を認知してもらって、ちゃんと反応が帰ってきたりするとやめられないとのこと。

吉田豪インタビューは、ロマン優光。なんでそんな人が、と思ったら、廃刊記念でいろんな人にインタビューを頼んだが、都合が合わない人だらけで結局、ロマン優光にお鉢が回ってきたとのこと。ロマンポルシェって、まだ活動してたのか?と思ったら、結局活動は休止状態で、その原因は掟ポルシェが一緒にやることを拒んでいるという話。そして掟ポルシェの悪口がえんえんと続く。こんな内容のインタビューが雑誌に掲載されもいいの?という内容。しかし、「震災以来、何かをおもしろがって笑いをとるサブカル文化が通用しなくなった」という指摘はそのとおり。笑いをとるのが危ないことについて、ギリギリのラインを踏んでいた人たちは、震災以後、アウトになってしまった例が多いのは事実。ほかにもロリコン児童ポルノを愛好するような「本物」)の昔の生態とか、いろいろ語っている。これで終わりというのはもったいない。

辛酸なめ子の連載は、「大麻界のカリスマ、中山康直」。これもかなり笑えた。大麻を吸っていないのに、頭がおかしいとしか思えないようなトークが炸裂していたらしい。

後は、蛭子能収古泉智浩のどうでもいいマンガとか、浦えりかのロコドル追っかけ連載とか、杉作J太郎真野恵里菜ファンコラムとか、微妙だがおもしろな連載が多かったのに、これでなくなってしまうのか。雑誌が売れてないというのは本当なのね。