華麗なる一族(1974 TV版) 5話

華麗なる一族」(1974TV版)5話


万俵大介は、金融再編を利用して上位行を吸収することを画策、神戸の山荘に娘婿の美馬を呼んで、都市銀行の5位以下の銀行経営内容を調べろと言い渡す。さらに大蔵大臣の永田(山形勲)と会って、「銀行の合併は規模の大小だけでは決まらない」という言質を引き出すが、永田は「小が大を食うということはなくもないが、預金順位が9位以内になっていないと」と釘を刺す。

大介は、美馬の家を訪ねて娘の一子(三ツ矢歌子)に「もうちょっといい家に住んだらどうか」とか、いろいろおいしそうな話を持ちかけるが、一子は迷惑そうな様子。美馬は舅からの金銭援助を半ば迷惑がっている。もちろんそんな話を察するような大介のわけはない。

今回は、粉飾決算で潰れかけのスーパー社長(内田朝雄)が大介に泣きつく場面のおまけつき。内田朝雄は、偉そうな態度の役を見ていることが多かったが、情けない役柄も決まっている。関西弁も板についた話ぶり。結局、スーパーは経営者を退陣させて、万俵商事の傘下で再建することに決定。この決定を伝達される場面の内田朝雄の表情がうますぎる。山崎豊子は、「大企業の中小企業いじめ」ネタが大好きだったので、この場面もイキイキしている。

後は、銀平(林隆三)と婚約者、万樹子(山口いづみ)のキスシーンくらい。このキスで銀平は万樹子が男を知っていると感じたというようなナレーションがあるけど、昔は「いいとこのお嬢様は処女で結婚」と思われていたらしい。40年前って、そういうものだったのか…。