家族八景(2012TV版) 7話

家族八景(2012TV版)」7話、「知と欲」


今回の脚本家は前田司郎。ちょっとたのしみにしていたが…。

これは原作にはないTV版のオリジナル。家の主人は老境に入った脚本家(本田博太郎)で、息子(鈴木一真)との二人暮らし。脚本家は、もはやアイディアが出なくなっていて創作力もなく、テレビ局のプロデューサー(阿部真里)と息子からも見くびられている。脚本家が考えているのは、若くて美人のプロデューサーに対する欲望だけ。その欲望もプロデューサーに見ぬかれている。

で、実は息子とプロデューサーはデキていて、息子の部屋で関係を結んでいるのだが、それをけしかけていたのは実は脚本家。脚本家は二人に関係を持たせておいて、それに対する自分の嫉妬を創作に利用しようとしていました。脚本家は、ガンガン創作に打ち込むのだが、完成したシナリオをテレビ局の上司とプロデューサーが読んで、二人でやってきた。

「まったくわけがわかりません。このままではちょっと。」つまりはボツという落ち。


はっきり言ってあまりおもしろくない。欲望が知的創作の原動力とか、それだけでは人に読んでもらえませんよとか、まあそれはそうだよねという感じ。ひねりがない。演出はこれまでよりコミカルな方向に振っているが、それもあまりうまくいっていない。オリジナル以上の話を書くのはやっぱりむずかしいのか…。