華麗なる一族(1974 TV版) 3話

華麗なる一族」(1974 TV版)3話


1周間に2話ずつ放送されているのだが、1,2話を見ただけで放置状態。2話で90分の時間をとる余裕がない。しかし投げっぱなしにしたくないので、2話分を一緒に見ないで1話ずつ切って、見ていくことにした。

3話のメインエピソードは、次男銀平の縁談。もちろん縁談を進めているのは、妾の相子だが、見合いの取次をしている芦屋のセレブなマダームと、セレブ同士の会話を展開。この2人の関係は、相子の立場が下なので、セレブマダームは思いっきり上から目線で話している。こういう細かい描写は、映画でも、キムタク主演版ドラマでもやっていなかったので、かなりおもしろかった。

それから銀平の貸付課長としての仕事ぶり。映画や2007年のドラマでは、ただのニヒリストの遊び人扱いだったが、こちらでは貸付を求めるスーパーの社長(内田朝雄)の嘘を徹底的に追及する税務署並みの手腕を持っていてなかなかの人物になっている。まだ原作を読んでいないのだが、たぶんこちらの方が原作通りに描いているのだろう。

妻、寧子が結婚当初に、相子との妻妾同居を拒否して実家に帰ろうとしたのだが、零落した元華族の実家に引き取りを断られて、戻ってきたいきさつも出てきた。とにかく長い分、登場人物がていねいに彫琢されていて、おもしろい。やはりこれは見るべき作品。

音楽は、坂田晃一が書いている。坂田晃一の作品としては、上出来の部類には入らないかもしれないが、楽器の使い方が変わっていて、いろいろと実験的なことをしようとした後がうかがえる。これも見てよかったポイント。