警視ーK 1話

「警視ーK」1話、「そのしあわせ待った!」


これも今までのCSでの再放送を見ておらず、初見。日本映画専門チャンネルで、放送がはじまったので、先週の録画を覧てみたが…。えらいものを見てしまった。

この回は、勝新太郎自身が演出、脚本も共同で書いている。まず、勝新のスタイル。いつもの勝新太郎のまんまで、モジャモジャ頭、ヒゲ、ラフなシャツ、これで刑事と思えというのが無理だろう。冒頭シーンでは、実子の奥村真粧美(父親によく似ている)と、2人でキャンピングカーでのんびりしている。ここは日本じゃなかったの?

勝新太郎の演技も、演技であって演技でない。タバコをふかして好き勝手をやってるいつもの勝新太郎の動作と同じ。本庁から派遣された刑事が説明しているところに、勝手に割って入って言いたいことを言って、勝手に出て行く。まさに勝新太郎の地、そのまま。

カメラワーク、台詞(何を言っているのかわからない箇所多数)とも、テレビドラマのそれではない。まるで勝新太郎ドキュメンタリー映画みたいだ。

背景にも尼崎のストリップ小屋の看板が出てくる。日本テレビ制作のはずだが、関西でロケしているの?

音楽は山下達郎。これのおかげで昔のドラマに見えなくなっている。勝新太郎がタイムスリップして今、ドラマに出ていると言われても信じられそうな雰囲気。

犯人逮捕の決め技は、手錠を投げつけるとなぜか手錠がかかっているという「投げ手錠」。おいおい。最後は、またキャンピングカーで、娘と酒を飲んでおしまい。この場面はほんとのプライベートフィルムのような感じだ。

この番組が、全国ネットでゴールデンタイムに流れていたということがすごいことだ。というか、これは何が何でもHDリマスター化で、ソフト出さないとダメでしょう。