八重の桜 2話

「八重の桜」2話、「やむにやまれぬ心」


八重が砲術の稽古を許されるまでの話。はじめは、父親からきつくたしなめられているが、めげるようすなし。父親に鳥撃ちに連れて行かれ、「鉄砲は殺生の道具だ」と厳しく言われるが、それでも鉄砲の部品を描き写すのはやめない。

佐久間象山は、吉田松陰の密航を助けたことで松代に追い払われてしまい、塾は解散になったので、兄の覚馬は会津に戻ってくる。この時点で八重が綾瀬はるかになった。八重の子役は元気で勢いがあったのでもうちょっと見ていたかったが、まあ仕方ないか。八重は、平気で俵を持ち上げたりして、男みたいな女の子になっているが、砲術の勉強も暇を盗んでぬかりなくやっており、父親ももう仕方がないと思うようになっている。結局、覚馬は妹に砲術を教えることにするのでした、というおはなし。

父親役の松重豊は、前回に引き続き好演。というか、これは脚本がよくできている。最初に、八重の鉄砲への興味をまったく問題にしていないところから、死んだ鳥を見せて鉄砲の恐ろしさをさとすところ、長じても鉄砲への興味をずっと持ち続けている八重のことを心配するところ、厳父で、かつ娘への愛情を十分に持っているところがよく出ている。

佐久間象山は実質的に今回でいなくなってしまうし、象山の学塾に集まっていた有名人もいったんは消えてしまう(少しだけ、子供時代の新島襄が出てくる)ので、有名人は松平容保西郷頼母だけになりそうだが、八重と周囲の人々にちゃんと焦点が当たっているので、おはなしがちゃんと成立している。この脚本家はオリジナル脚本で、これだけ安定した出来なら、もうだいじょうぶだろう。たぶん1年続けて見られると思う。