ネオ・ウルトラQ 1話

ネオ・ウルトラQ」1話、「クオ・ヴァディス」



WOWOWではじまった、ウルトラQのリメイク。どんなものかと思って見てみたが…。

怪獣、小さいわ。人間の身長より一回り大きいサイズでしかない。象より小さいくらいな感じ。ウルトラ怪獣というよりは、「雪男」あたりと同じレベルの「UMA]という感じ。この回の怪獣は、「ニルワニエ」という名前だが、何も特別なことはせず、ただひたすら歩いているだけ。太陽黒点がどうたらというタイミングで現れ、森の中のご神木のような木に向かってひたすら歩いているというもの。

警察は怪獣を撃ちたがっているが、テレビ中継があるので簡単には撃てない。そうこうしているうちに、「怪獣さっさとぶっ殺せ」派と、「怪獣を守れ」派の人間が出てきてわあわあ醜い争いが始まる。主人公のレギュラー3人組は、心理カウンセラーの南風原仁(はいばら・じん=田辺誠一)、トラベルカルチャー誌のライター渡良瀬絵美子(わたらせ・えみこ=高梨臨)、バー「トビラ」のマスター白山正平(しろやま・しょうへい=尾上寛之)。田辺誠一佐原健二のポジションで、高梨臨桜井浩子、尾上寛之が西條康彦にだいたいあたるような感じだが、オリジナルシリーズのような3人の強い結びつきはないらしい。あと、田辺誠一の大学の恩師という役で、島田雅彦が出てきた。こっちは一ノ谷博士か。

結局怪獣は、ご神木と一体化しておしまい。「何がしたかったの」というのは問題にしないとしても、あんまり怖くない。怪獣よりも、周りの人間のほうに焦点が当たっているみたいだ。監督は、石井岳龍、つまり石井聰互だが、だからといって特に出来がよいというわけでもない。リメイクに昔のテイストを求めすぎてはいけないのかもしれないが、「ちょっと不思議」のレベルで、「怪奇」まで行ってない。平成ウルトラシリーズによくあった、「変にテーマをひねりすぎて、単純に楽しめない」パターンにはまってしまっている。

結論は、「あんまりおもしろくない」。次回がおもしろかったらまた見るが、でなければ次回でやめにしておこう。