都築響一トークショー

都築響一トークショー」、2012.12.14、ヲルガン座


昨年に続くヲルガン座での、都築響一トークショウ。これはチケットが売り切れだったので、早いうちにとっておいてよかった。ここの劇場は、座席が早いもの勝ちの自由席なので、開演40分前くらいに入っておいてちゃんと座っておかないと、やたらと座りにくい椅子に当たってしまって長い時間苦労することになる。今日はなんとか座りやすい椅子が取れてよかった。

トークの内容は、おもに都築響一が発行しているメールマガジン「Roadsider's Weekly」から拾ってきた内容で、独居老人(これはちくまのウェブマガジンから)、死刑囚の絵画展、山口湯田温泉の女将ショー、インディーズ演歌歌手、金粉ショー等々というラインナップ。

自分は、Roadsider's Weeklyは購読して毎号読んでいるので、そこには載っていない内容、特に死刑囚の絵画展に惹かれた。これは広島市の北のほうにある小さいイベントスペース「カフェ・テアトロ・アビエルト」で9月から10月に開かれていたらしいのだが、自分はこのイベントがあったことどころか、この場所の名前すら全く知らなかった。大牟田市の一家全員死刑事件の犯人の作品は確かに芸術。和歌山毒入りカレー事件の林真須美死刑囚の作品もあった。そもそも死刑囚など、面会自体が難しく、作品を外に持ち出すのも相当の困難があるだろうと思うのだが、支援団体がちゃんとあっておかげでこういう展覧会が開けるらしい。

インディーズ演歌歌手は金粉ショーの様子は、メールマガジンでは見ていたのだが、動画付き説明付きで見せられるとまた別の面白さがあり、非常に満足のいったイベント。

メールマガジンの購読者は、500人~600人くらいだとのこと。月の購読料は1000円なので、月に50万から60万くらいの収入にしかならない。別に宣伝をする義理はないのだが、このメールマガジンは非常に内容の濃いもので、写真が数十枚乗っていて、文字数も相当あり、それでいて中身は非常に濃く、この内容のものを個人が週一回のペースで作っているというのは驚くべきこと。まあ、サブカルチャーのさらにそのまた極北というこのメールマガジンの内容からすれば、このくらいの数でもおかしくはないのかもしれないが、長く続けていてほしいものだと思う。

このイベントの中で都築響一が言っていたのが、やりたいことは環境に文句をつけずに自分でやれということ。これは耳が痛い。