赤い糸の女 33話

赤い糸の女」33話


徳須は、ホテルの一部を借りて福祉施設を作る計画がまとまり、ホテルの従業員は首になるとうわさをしていた。それを聞き込んだ掃除婦のいしのようこは、徳須に1人で取り入って、自分だけ雇ってもらうことになる。しかも徳須の容姿にベタぼれ。
「ほんっとに親切でいい人なのよ~。あなただけは特別ですって。 」
「所長さんってほんっとハンサムで、優しくて、惚れ惚れするようないい男!」

芹亜は自分の不細工な子供がちゃんと寝ないので手を焼いているが、徳須から唯美の子供の話を聞き、早く上田に行こうと必死。芹亜は、買った唯美の着物を着て、機嫌よし。その唯美は、200万円手に入ったので、ホクホクして手回しの蓄音機を買うことにする。

上田についた芹亜は、貴道家を訪ねて、小沢真珠にあいさつを。しかし真珠様は、いきなり、
「麻衣子を落とし穴に落として殺したのは誰なの?」「(ゴクッ)えっ?」「あなたじゃない?あなたが殺したんでしょ~?」 
「徳さんとできてたのは、私だけじゃないわ。 」
「フオホホホホホ!お姉さん、ほんのいたずら心だったんですから、ハプニングだったんだから。 」
「冗談じゃない!ハプニングで殺されたんじゃたまらないわよ~。 」
「確かに、落とし穴を発案したのは唯美ですけどねぇ。 」
「そーよ!あの女が殺したに決まってる!! 」
というやりとりで、真珠様は、麻衣子を殺したのは唯美と決め込んでしまう。

真珠様は、芹亜を同伴して琴子先生の工房に連れて行く。真珠様はものすごい顔をして、唯美をにらみつけているが、芹亜はひとりでウキウキして唯美にまとわりついている。
「あたくしね、唯美が織ったこの手織りの着物を着てますと、ひしひしと感じるんですの…切っても切れない絆でつながってるんだって。 」
「この着物って、赤い糸の塊みたいなものでしょ?」 
「その赤い糸の一本一本を、唯美が情熱をこめて織り込んでるんだもの。あたしと唯美を結び付けている赤い糸は、今でもこうして、立派につながってるんです。 」
「友情の、赤い糸かしら?」「素敵ね!」 
って、ぜんぜんステキも何もないんですが。唯美は芹亜がずっとこっちに住み込むと聞いて、複雑そうな表情。

唯美は、徳須と芹亜を自分の家に連れて行って、栃彦の打ったそばで接待。ところが・・・。
「お金の掛からない自然のままの暮らしって、本当に心を安らかにしてくれるんです。 」
「金金金の物質本位の金融社会から無縁になるだけで、僕らは生き生きとした心の自由を獲得してる。それで十分満足してるんです。 」
とニコニコしている、唯美と栃彦に、
「許せない!許せない許せない!!許せない…こんなことって絶対許せない!!」
と、家に帰ってから怒りを爆発させる芹亜。何に怒っているのか・・・。

そして、次回予告では、徳須が、いしのようこに抱きついたり、真珠様にキスしたりしている場面が・・・。恐ろしいことだ。