平清盛 21話

平清盛」21話、「保元の乱

やっと乱が始まって、天皇方の軍議の席。「戦に勝てば昇殿を許す」という公家たちに、義朝は「こっちは命を捨てる覚悟。いますぐ昇殿を許せ」と迫って、軍議に入り込む。義朝は、夜討ちを進言してただちに受け入れられる。

上皇方はといえば、為朝がやはり夜討ちを進言するのだが、悪左府頼長が「孫子にいわく」を連発して、進言を退けてしまう。頼長キャラ立ちしてるな。

天皇方の軍勢が、上皇方の立てこもる白河北殿に押し寄せ、悪左府は慌ててなすところを知らない。しかし上皇方には為朝がいた。門前で、やってきた平氏の軍勢に仁王立ち。清盛の子、重盛、基盛はまだ子供、平氏の家人たちは為朝の矢にバタバタ射倒される。

清盛の前に立ちふさがるのは、叔父の忠正。いきなり二人で斬り合いをはじめる清盛と忠正。大将同士の太刀打ちとか、まじですか。

為朝の前に現れたのは、源氏の家人、鎌田正清。これにも為朝が矢を放つが、その前に立ちふさがって矢を受けたのは、上皇方についたはずの正清の父、鎌田通清。深手を負った通清は、為義の下に何とか参じてから絶命。為義は悲しみにむせび、あわてる悪左府を一喝して義朝の前に自らやってくる。

義朝は、白河北殿に火をかけるように献策するが、法住寺が燃えてしまうかもしれないことを付け加える。信西は、「そんなものは勝てばいくらでも建てられるから、すぐに火をつけてしまえ」と直ちに献策を受け入れる。

義朝の火攻めと、清盛の郎党、兎丸の門壊策で白河北殿は、あっさり敗れた。上皇は、悪左府を見捨てて逃げてしまい、兵たちはちりぢりになるのでした。


今回は全部が合戦。これまでろくに合戦の場面がなかったから、これはなかなか気持ちよかった。あまり大人数ではないが、都の狭い道での戦いなので、人数の少なさがそれほど目立たない。これはいい撮影の方法を考えたね。

清盛よりもどっちかというと義朝の方が、活躍している感じ。まあ義朝が夜討ちや火攻めを検索したのは事実なのだから、これは仕方ないが。そして、なんといっても影の主役は悪左府頼長。オウムを入れたかごを抱え込んでオロオロするだけ、戦いがはじまるとまったく役にたたないアホ公家を演じきり、家臣の為義にすら足蹴にされて、悪役を一身に背負っている。しかも次回は殺されちゃうわけだから、ある意味大活躍だ。

為朝もかっこよかったが、自分としては、最後に戦いに出ていった為義がツボにはまってた。これも来週には斬られちゃうわけだけど、鳥のまさに死なんとするや、その言や哀しという感じだろうか。

あとはてきぱきと的確な仕切りをやりぬいた信西後白河天皇もよかったが、ほとんど天皇方が勝ったのは信西が実質的に采配を振るっていたから。信西も長くはない命だが、こういうキャストのキャラが立っているから、清盛自身が目立たなくてもおはなしは十分たのしめる。