柳生一族の陰謀(TV版) 2話

柳生一族の陰謀」2話 「美女のいけにえ」

1話は映画をまるっきりなぞっていたが、2話の展開はちょっと違ってきた。まあそれはそうか。映画と同じでは39回も続かないし。映画で土井大炊頭(TV版では、酒井備後守)を襲撃する場面(駿府城ではなく、谷で襲う場面)では、偵察だけで何もしない。酒井備後を襲撃することには、松平伊豆が反対していて、柳生但馬はひとりで決断することになっている。

出雲阿国は、多岐川裕美。映画では大原麗子だったが、こちらもなかなかイイ。映画ほど悲劇のヒロインにはなってないので、これでちょうどいいと思う。そして映画と違って、阿国は忠長の恋人ではなく、柳生十兵衛の知り合い(男女関係はなし)で、さらに烏丸少将文麿の知り合いにもなっている。これはシリーズでずっと阿国を使うということなのか?

そして小笠原玄信斎が出た!役者は南原宏治。これもいかにも悪そうでいいなー。玄信斎は単独行動ではなく、映画と同じ僧形の手下どもと集団行動をとっている。この手下どもがなかなかにカッコイイ。捕まえた根来衆の忍びを首まで埋めて、仲間をおびき出すのに使ったり、手口がステキ。もちろん囮につかった忍びは首が跳ねるほど斬っている。

映画では中盤までに烏丸少将は斬られてしまうのだが、せっかく出した成田三樹夫をそんなに簡単に使い捨てるわけにはいかないので、こちらではけっこう活躍。「ホッホッホ」というあの変な高笑いも健在。これはうれしい。烏丸少将は阿国の踊りの会をエサにして十兵衛と根来衆をおびき出す作戦。もちろん十兵衛はこの程度で斬られたりはしないのだが、根来左源太=小池朝雄は斬られてしまい、十兵衛も左目に矢を受けて、片目をなくしてしまうのでした。烏丸少将さすがだわ。

根来衆は半分がやられてしまい、十兵衛はとりあえず逃れたが行方がわからない。ぼうぜんとなる柳生但馬守。そう言えば十兵衛は最初はちゃんと両目が開いてた。武芸者として片目をなくすのは致命的。十兵衛はその打撃から立ち直るために特訓するが、かんたんにリカバーすることはできない。この展開、盛り上がっていてよいわー。1話よりいいな。今後のなりゆきもとてもたのしみ。