シャルロット・ペリアンと日本

「シャルロット・ペリアンと日本」、広島市現代美術館

この展覧会も、最終日になってあわてて行ってきた。そんなのばっかりだ。

シャルロット・ペリアン女史、この展覧会に行くまでぜんぜん知りませんでした。ちょっとデザインを見ると柳宗理っぽいなと思ったら、お友達だったわけですね。しかも、ペリアンは柳宗悦の友達でもあったので、なんとなく似ているようなところがあるのはあたりまえ。

女史はコルビュジエの弟子で、その縁で前川國男、坂倉準三のお友達、その後フランスが戦争に負ける直前に、日本の商工省嘱託という待遇で来日。その後は仏領インドシナにわたり、当地で結婚。ダンナがその後エールフランスの日本支配人になった縁で、たびたび来日、というようなわけで、とにかく日本とは、デザインでも人間関係でも、深いつながりがあった人。なので、この展覧会は、半分はペリアンの作品、家具やら建築のデザイン画やらの展示だが、あとの半分は、女史の日本での展覧会の記録だとか、日本の建築家、デザイナーと交わしたお手紙だとか、日本にいた時に手に入れた写真だとか、そういう建築史、デザイン史関連の資料の展示。

とにかく、日本の建築、デザイン関係のビッグネームが頻出するので、そういう人たちに詳しかったり、興味がある人にとってはよい展覧会だったのだろう。ペリアン女史の娘さん(とうぜんけっこうなお年の婦人)が来て講演をしていったそうだし。自分としておもしろかったのは、1940年の初来日の時に京都の大原に行った時の写真くらいか。当然のように何もない田舎だが、大原ってたぶん江戸末期も昭和初期もたいして変わっていないような気がする。