坂の上の雲 12話

NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」、12話 「敵艦見ゆ」

黒溝台会戦奉天会戦日本海海戦のさわり、が主な内容。全体の流れは日本海海戦で締めることになっているので、黒溝台会戦奉天会戦がどうも軽く扱われているような気がする。いや、軽いわけではないのだろうが、戦闘シーンとナレーションではどういう戦いだったのかがわかりにくいのだ。地図上に両軍の動きを展開して見せることは簡単だと思うのだが、それはあえてやらなかったということか。奉天会戦はナレーションが「勝った」と言っているのだが、セリフを見ると、ロシア側が軍を温存するために一時避退したようにしか見えない。実際、そうだったのだから仕方ないけど。

しかしここの戦闘シーンに非常にお金がかかっているのは確かで、そこはそれなりに楽しめる。このドラマ、総額で250億円かかっているというのをネットのどこかで見たが、ほんとかな。90分×13話でこのくらいぜいたくなことをしているのだから、それだけかかっても驚かないが、それにしてもNHKのすることはおそろしい。

満州での陸戦がよくわからないのに対して、日本海海戦の方ははっきりした描かれ方になっている。ロシア艦隊がどのルートを通るかについての司令部内部での議論でひっぱっておいて、最後に「敵艦見ゆ」になるところはそこそこにかっこいい。真之が伝聞に「本日、天気晴朗ナレドモ波高シ」と書き加えるところは非常に盛り上がる。

次回が最終回だが、まあ普通におもしろいし、日露戦争ものは映画でもそんなに多くない中では出来がいいほうだと思うが、最初の4回に比べるとテンション低めのような気がする。こっちの期待度が高いだけかなあ。次回の放送の録画はなんとしても見るが、これも来年になるかも。とにかく長い…。