カーネーション 1-6話

カーネーション」1-6話、尾野真千子小林薫ほか出演、NHK、2011.10.3-8

今期のNHKの朝ドラ「カーネーション」。これは主演の尾野真千子、脚本の渡辺あやのファンなので見ることにした。とりあえず第1週。これはなかなかおもしろいじゃないか!

コシノ三姉妹の母親、小篠綾子がモデルの話なのでおはなしの始めは大正末期。ヒロインは呉服屋の娘だが、第1週は幼年期なので子役が演じる。この子役=二宮星が非常によい。やんちゃで元気、あまり可愛すぎないところもよいし、変に大人びてもいない。子役としては理想的。芝居もうまい。このキャスティングはあたりだ。ヒロインの同級生で、料理屋のイヤミな娘を演じているのが、子役の高須瑠香だが、こちらは可愛く、尊大な感じで、これもなかなかよい。

脚本はヒロインがだんじりに乗りたいと思っているところに「女はおとなしくしとけ」と周りから押さえつけられるというところが強調されていて、「女への抑圧」みたいなことがしつこく強調されるのがちょっとイヤ。しかしまあ、ヒロインは夫に早く死なれて自立して生きていくというストーリーなので、このくらい伏線を張っておかないといけないのかもしれない。生暖かく見守るのが吉か。

見ていて新鮮なのが、登場人物が話す岸和田の言葉。今の関西弁とはけっこう違うばかりか、「河内弁」と言われている言葉ともだいぶ違う。和泉と河内でそんなに違うのか?時代の違い?いまでもこういう言葉が話されているのだろうか。言葉遣いの考証は厳密にやっているはずなので、ちょっと興味が湧く。

撮影は、外ロケを倉敷でやっている。なじみの風景なので、どこをどう見ても倉敷にしか見えないのだが、いいことにしよう。

尾野真千子が出てくるのは土曜日の第6回の終わりかけ部分。話がはじまってから時間は2年しかたっていないことになっているのに、いきなり子役が成人、しかも30歳近い尾野真千子になるのでちょっとのけぞるが、女学校の服とメイクで上手にごまかしている。料理屋の娘は栗山千明になった。子役がよかったのでもうちょっと出演回を伸ばしてほしかったが、今週から話を本格的に回していくのでこれはいたしかたなし。

今のところ、何とか全部見ることができている。NHKの朝ドラは全話見たことが一度もないのだが、日曜日にダイジェストもあるし、全部録画はするのでなんとかついていけるかも。なんといっても、1回15分のドラマというのは見る方にとっては楽だ。その分脚本家はたいへんだろうが・・・。ちょっとこれからがたのしみ。