裸の大将放浪記 1話

裸の大将放浪記」1話、芦屋雁之助ほか出演、関西テレビ東阪企画、1980

ホームドラマチャンネルで放送が始まったこのドラマ、この芦屋雁之助版も塚地武雅版もまったく見たことがなく、初見。リアルタイムではけっこう人気番組だったし、山下清の台詞はいろんなところで見ていたのに、ドラマは見ずじまい。まあ、この頃はほとんどテレビは見ていなかったのでしかたない。

1話は山下清が戦時中に放浪生活をしているところから、戦争が終わって有名になり、戦時中に会った盲目の娘に再会するために昔居候していた食堂を訪ねていくところまで。助演は、特殊学級の先生が山本学、山下と縁のある盲目の女が原田美枝子、ほかに佐野浅夫藤木悠ケーシー高峰毒蝮三太夫ほか。この話には、森繁久弥高見知佳は出てこない。

まだドラマのフォーマットが確立されていないからか、山下清の画家としての姿はあまりはっきりしていない感じ。まあ、第1話だし、この時点では話が続くかどうかもわからなかったのだから、そんなものか。出てくる俳優は非常になつかしい人ばかりだが、もうこのドラマが制作された80年代には「戦後」は跡形もなくなっているから、戦時中や戦後すぐの様子にはあまりリアリティはない。

このドラマは1997年まで、83話制作された(チャンネルの番組紹介では82話となっているので、1話欠けているらしい)ので、1話は相当がっちりした話かと思ったら、そうでもなかった。特に芦屋雁之助が「自分は16歳だ」と言い張るところはちょっと笑う。ただ、番組の小道具として出てくる山下清の貼り絵は非常にきれい。どの辺がヒットしたのか、よくわからないのだが、数回は見てみるかなあ。