ケンカ空手 世界に勝つ

大山倍達『ケンカ空手 世界に勝つ』、スポニチ出版、1972

これは近所の古本屋で偶然手に入れた。大山倍達先生のご本が500円というのはどう考えても安いだろう。あとでAmazonの古書価を見たら2300円くらいだった。そりゃそうだ。

自伝的な本で、『世界ケンカ旅行』1968の続編にあたるようだ。梶原一騎団伊玖磨が序文を書いている。大山倍達が、アメリカ、ヨーロッパ、南米、アフリカ、中近東と文字通り世界を転戦する。図版多し。1ページに1枚くらいの勢いで写真がある。モロッコのハッサン国王や、スペインのカルロス王太子も大山に教えを受けたそうで、その写真も。

サファーデやカポエラとの異種格闘技戦は、アニメの「空手バカ一代」を思い出してちょっと感動する。実は「空手バカ一代」はマンガさえ読んでいないのだ。

アフリカではゴリラを倒したり、おなじみの牛と戦っているエピソードも出てくる。強さをわかりやすくする話がてんこもりで、すがすがしい。

表紙には「空手バカ一代 大山倍達」とあるが、内容もそのまんま。大山先生の本はこれがはじめてだが、かなりおなかいっぱいになった。全編、とにかく熱い。

読者はがきがそのまま入っていて、はがきを送った人には、100人に色紙、300人にサイン入りブロマイドを贈呈とある。この本が出たときに買っていれば、絶対送っているだろう。