ケンちゃんトコちゃん 20話

「ケンちゃんトコちゃん」、20話「風車のある高原」、宮脇康之、佐久間まゆみ、塚本信夫ほか出演、斉藤秀夫監督、TBS、国際放映、1970

ケンちゃんが主役になってから後のシリーズ第2作。1970年の作品だが、白黒。DVDに落とすだけでほとんど見ていない作品なのだが、この回は拾い物。

家族旅行の計画が持ち上がり、ケンちゃんは海、トコちゃんは遊園地を主張して大もめ。けっきょく親戚のおにいちゃんが子供の面倒をみるから、那須高原の遊園地に行こうということになる。ケンちゃんは海に行くという希望が無視されたので、ホテルについてからも、すねている。

おにいちゃん、ケンちゃん、トコちゃんの3人で遊園地に出かけるのだが、ケンちゃんはすねてばかり。あげくにはぐれてしまう。そこではぐれたケンちゃんと遊んでくれるのが、和服姿のおばさん。このおばさんがとてもケンちゃんを可愛がるのだが、実はこの人、自分の子供を事故で亡くしていて、その思い出のために遊園地に来ていたのでした。最後に手紙とクレヨンセットをケンちゃんにことづけていくおばさんを追いかけて、握手して別れを惜しむケンちゃんだった、というおはなし。

おはなし自体はそんなに気にするようなものではないのだが、見どころはロケ地になっている「那須ロイヤルパーク」。ホテルと遊園地、牧場その他の複合レジャー施設である。このドラマの撮影時期が最盛期だったらしい。いまは廃業し、跡地には別の建物がたっているとのこと。

屋内型のライド施設(ネズミーランドとかによくあるあれ)の「ファンタラマ」がめちゃめちゃ楽しそう。

「まわろうよ、まわろ、船に乗ってまわろ、ファンタラマ、ファンタラマ、みんなのファンタラマ
影と光と踊りと歌と色と匂いのすてきな世界、
まわろうよ、まわろ、船に乗ってまわろ、ファンタラマ、ファンタラマ、みんなのファンタラマ
という歌が流れて(この歌がとてもイイ!)、水路の上をライドマシーンが動いていて、昔はこういう施設はけっこう人気だったなーとなつかしい。

ゴーカートに乗ったり、ロバと遊んだり、子供だったらすごく楽しめただろうなと思う。関西ではこういう巨大レジャーランドはあまりなかったし、連れて行ってもらったことないのだ。宝塚も行ったことない。奈良ドリームランドは一回行ったか。エキスポランドも2回くらいしか行ってないような。

このドラマの冒頭場面はケンちゃんとトコちゃんがゴーカートに乗っているのだが、たぶんこのOPもここがロケ地なのではないかと思う。

この遊園地が廃墟になった後を探訪した人の記録がこれ。見たこともないところなのに、懐かしさに涙が。

幻のユートピア・ファンタラマを探して 前編 [廃墟]
http://totoron3.blog.so-net.ne.jp/2006-09-16

幻のユートピア・ファンタラマを探して 中編 [廃墟]
http://totoron3.blog.so-net.ne.jp/2006-09-16-1

幻のユートピア・ファンタラマを探して 後編 [廃墟]
http://totoron3.blog.so-net.ne.jp/2006-09-16-2