無印良女

群ようこ『無印良女』、角川文庫、1988

家にはなぜか群ようこのエッセイや小説がけっこうおいてある。といっても10冊くらいか。これを再読していて、ふと気がついて群ようこで検索をかけて見たら、紀伊国屋bookwebで158冊出てきた。エッセイストだから点数は多いのが普通なのかもしれないが、それにしてもびっくりした。家にあったこの無印良女にしても1988年に文庫版の初版が出ていて、91年で12版。売れているのだ。まああたりまえか。

群ようこは何がおもしろくて買うようになったのか、よく覚えていない。しかし小説はともかくエッセイはどれもおもしろく、ハズレがない。ユーモア系のエッセイによくあるわざとらしく笑いを呼ぼうとしている部分がない。上手なのかもしれないが、単に天然なのかもしれない。図書館にはあまり群ようこの本がはいっていないのだが、ほとんど文庫になっているので買うにしてもラクなのもよし。さくっと読めて、後味がよい。いいエッセイの条件を満たしていると思う。