特別機動捜査隊 427話

「特別機動捜査隊」427話、「日本人」、青木義朗、伊達正三郎ほか出演、東映、NET、1970

東映チャンネルでえんえんと放送されているのに、ほとんど見ていない「特別機動捜査隊」。たまたま見てしまった。

この回はめずらしく青木義朗指揮下の三船班。いつもの立石班(波島進)、藤島班(中山昭二)じゃない。チームのメンバーは主任と伊達正三郎以外は知らない役者。「銀座ミユキ」という歌手が出ているのだが、この人も知らないなあ。

話は、若い女が殺されるが、これがけっこう遊び好きで、いろんな男と接点があったので捜査は難航。しかし、結局犯人はチンピラの悟と判明。結局逮捕されるのでしたというお話。なんでタイトルが「日本人」になっているかというと、古き良き日本人の美風がだんだん失われていくが、若者にも日本人の魂は受け継がれている・・・てなことが言いたいらしい。

風景には都電(赤と黄のカラーリング、「赤羽」「荒川車庫」の表示がある)や、どこの会社かぜんぜんわからない電車(これも赤と黄の塗装で、「準急」の表示板がついている)、いかにも1960年代っぽいボロアパート、中央線沿い(場所は不明)の飲み屋街、池袋の町など、貴重なものが頻出。

冒頭に靖国神社が映るが、鳥居、建物などは変わらないものの、今は遊就館に収蔵されている飛行機や戦車が、この頃には露天にさらされていたことがわかる。

この「特別機動捜査隊」は、1977年まで放送されていたから、いくつかは見ていてもおかしくないのだが、オープニングの場面(黒塗りのパトカーが三台並んで走っている)以外、まったく記憶にないなー。音楽も自分が覚えているのとは違う(自分が覚えているOPのバージョンはこれ↓)
http://www.youtube.com/watch?v=43fenhdarmU&feature=related

基本的に、このドラマ、今の刑事ドラマのような「刑事が主役」のストーリー立てになっておらず、「事件そのものを淡々と描く」おはなしになっているので、刑事の個性がはっきりしているドラマに慣れてしまっていると、はっきり言ってダルい。関西在住だったわりに、こちらも長寿番組だった「部長刑事」も見たことないのだが、同じような感じだったのだろうか。子供の頃は、このドラマが始まる頃にはもう寝ろということになっていたので、このオープニングは就寝の合図代わりだったから、ほんとになつかしい。

この回が427話だが、全部で801回あったので、これですら、半分とちょっと過ぎただけなのだ。昔はこのドラマがいつまでたっても終わらないので、いつのまにか後番組の「特捜最前線」が始まっていた時にはほんとにおどろいた(こちらは再放送がけっこうあったので、多少は内容がわかる)。

基本的に全部、外ロケのドラマなので、ずっと見ていれば東京の(地方ロケもあり)町の変化がわかってとても楽しいと思うのだが、そのためにこれを毎週2時間見る元気がない。桃太郎侍同様、機会があるときに見るかなあ。