さくら心中 63話(最終話)

さくら心中」、63話(最終話)

秋からずっと病床に伏している桜子を、さくらと陸雄が見舞う。「あんたら、仲良くしてるの?」と尋ねられてごまかすが、桜子は二人になんとなく悪い予感を。

勝が桜子を見舞いに来ると、桜子の容態は悪くなっている。

その最中、さくらと陸雄は千年桜の太い枝に縄を巻き付けて首つりしようと飛び降りるが、枝が根本から折れてしまい、まぬけな姿をさらすハメに。まりえ(かとうかず子)は、それを見て大笑い。

病院に運ばれた桜子は、比呂人からもらった、桜の花びらが押し花になったノートを勝に持ってきてもらう。桜子は「病気がよくなったら結婚しましょう」と勝につげる。勝は感無量な表情。最後の最後に言ってもらえてよかったねえ。

陸雄は出版社から、「リッキー」が梓川賞に決まったと知らされて大喜び。そんなので文学賞とれるのか?さくらと陸雄はお祝いにシャンパンを開けている。さくらは、すっかり目がさめたようになり、「愛とセックスは別というのは、ただのフィクションや」と言っている。しばらく一人で暮らし、ほんとうに陸雄を愛しているとわかったら、東京に追いかけていくそうだ。「そのときは男と女になりましょうね」とのんきなことを言っている。

陸雄とさくらを高山駅に送っていく健と豊香。豊香には健との子どもができ、結婚することになった。なんかニコニコしてるが、こんなのでいいのか。

時間は経って次の春になるが千年桜は花をつけない。桜子の病状はさらに悪い。桜子は勝に千年桜のところに連れて行ってくれるように頼む。花をつけない千年桜に「あたしと同じ」と言って、そのまま臨終。勝、秀ふじ、さくらに看取られての最期でした。

桜子の遺体は、酒造に運ばれ、花嫁衣装を着せられて棺に入れられる。みんなで桜の花を棺に入れて、葬儀と勝との結婚式が同時にあげられる。枯死したと思われた千年桜にはあたらしい芽が二つ、吹いていたのでした。

強烈ドラマ「さくら心中」もこれにて一巻のおわり。中島丈博のドロドロドラマの中では一番のデキではないだろうか。とりあえず見なければいけないものがひとつ減っただけでありがたい。