宇宙大作戦 宇宙の帝王

宇宙大作戦」 「宇宙の帝王」

このエピソードは未見だった。しかし映画版第2作「スタートレック2 カーンの逆襲」のネタ元になっているエピソードなので、だいたい話はわかる。

救助信号を出している古い宇宙船を拾いあげたら、それは囚人船で、人工冬眠させられていたのは古代(といっても1990年代という設定なのだが)に優生学で作り出されたスーパー人間で独裁者のカンとその仲間達でした、というお話。

歴史学者のマーラ・マクガイバー少尉(可愛くてグラマーなおねえさん)は、あっという間にカンのとりこになってしまい、命令されるといいなりになる女に(セクシーな場面はなし)。カークらは昔の記録からカンの正体を知って監禁するが、超人的な能力を持つカンはロックされているドアを手でこじ開けて(後の場面で、人間の5倍の力と言っているが、そんなものでドアが開くのか?しかし、素手フェイザーをぐにゃぐにゃにする場面があるので、腕力がものすごいのは確からしい。というか、生物のレベルじゃないでしょ)脱走。マーラの助けを借りて、宇宙船の仲間を起こし、エンタープライズを乗っ取ってしまう。

このくだり、機関室を乗っ取ると船のコントロールが全部効かなくなってしまう(ブリッジは何もできなくなってしまう上に、空気の供給まで止められて全員捕虜に・・・)あたり、エンタープライズってどういう構造になっているのかと疑問を持たざるをえない。しかもカークは「神経ガスを放射しろ」とか命令してるし・・・。

ところがマーラがおじけづいてカンを裏切ってしまい、減圧室で殺されかかっていたカークを助けたおかげで形勢逆転。カンは機関室にこもって船を吹っ飛ばそうとするが、カークと格闘のあげく失敗。5倍の力があるわりに、カークに棒でぶんなぐられてあっさり昏倒してしまうあたりはご愛敬。結局、カンと仲間達は辺境の荒れ地のような星に追放。マーラはカンにくっついていく・・・という終わり方。

マーラは、カンにホレていいなりになったり、船長を助けて裏切ったのにまたカンについていくという、アホねえちゃんそのものみたいな行動しか取らない。ウラ少尉が果敢にカンに立ち向かっていくのとは対照的。カンの容貌は、ちょっと先住民っぽい感じ。カンという名前もなんとなくオリエンタルっぽい。野蛮なスーパーマンってイメージはやっぱり非白人っぽいわけですね。