人造人間キカイダー 全話

人造人間キカイダー」(全話)、伴大介、伊豆肇、水の江じゅんほか出演、NET、東映、1972-73

やっと全話見た。これは今までまったく見たことがなく、初見だったのだが嵐のように感動してしまった。

何がいいかというと、やはりミツ子とマサル以外に誰も味方のいない孤独なヒーローと、毎回会えそうで会えない光明寺博士探し。ミツ子がジローのことが好きという設定も、当時の子供番組にはあまりなかったのでは?ミツ子は可愛いなあ。水の江じゅんはこれ以外に目立った出演作がないが、顔の可愛さだけでなく可憐さ、純情っぽさで、特撮ヒロインの中でも五指に入る存在だと思う。だいたいロボットの修理や改造だけでなくて、脳移植までやってのけるヒロイン、他にいる?

ハンペンは、最初のうちはこいついらないなーと思っていたが、見ているうちにそれなりの存在感をかもしだしてきて、けっこう好きになってきた。愛車のスバル360も可愛い。これまでデーモンカーでしか見てなかったけど、この緑色もいいね。

後はなんといってもプロフェッサー・ギル。「ダークに生まれし者はダークに帰れ!」は子供の頃に友達がマネしていたような。気持ちの悪い青い顔、なぜか笛になっている杖、プロフェッサーと言うより魔法使いみたいな扮装。これも特撮ものの悪役ベスト5に必ず入る強烈さである。仮面ライダーだと首領は出てこないしね。

話は最初のうちはけっこうもたもたしていた感じもあったのだが、中盤以後立て直してきて、はまってしまった。特にハカイダーが出てからは、完全に釘付け状態。ハカイダー、かっこいいわー。

最後にミツ子の願いを裏切って、ジローがひとり去っていくところが最高によし。感動でちょっと泣けてしまった。

それから歌がやっぱりかっこいい。渡辺宙明の曲は全部頭にこびりついて離れない。最近、なにかにつけては、「ギターのジロー、ぼくらのなかーまー♪」と口ずさんでしまっている。いまさらながら、名作をコンプリートできてよかったよ。