ジャイアントロボ 5話

ジャイアントロボ」 5話 「巨腕ガンガー」

ギロチン帝王の部下は、最初軍服姿でナチス式の敬礼をするスパイダーだけだったのだが、3話で気持ちの悪い青いお面をかぶったドクトルオーバーが現れた。ドクトルオーバーの役者はかの安藤三男。「お釈迦様でも気がつくめえ」とか、やたら台詞が江戸っ子である。しかしその後はスパイダーとドクトルオーバーはどっちか一方だけが出演。この回は、スパイダー様の話。

新発明の透明金属QQVが発明され、ロボの攻撃にも耐えられるその威力。QQVの製造法の秘密が書かれている文書が科学研究所におさめられていたが、ユニコーン機関員に変装したスパイダーがさっそく入り込む。制服さえ着ていればフリーパスとは、ユニコーンの警備もスカスカだ。書類入りのスーツケースは盗まれてしまい、逃げたスパイダーを追跡する大作くんの車は、BF団の新ロボット、ガンガーに追い回されてあわやというところでロボが登場。大作くんはなんとか逃げ切った。

このガンガー、鉄製の手である。このシリーズ、目とか、手とか、ボールとか、単純なモチーフでつくった怪獣が多い。すごくセンスがいいというわけではないけど、これはこれでけっこうインパクトがあり、自分としては好き。着ぐるみではなく操演になってしまうので、動きが限られるのはご愛嬌。

スパイダーが盗んだはずのスーツケースは偽物にすり替えられていて、ギロチン帝王はお怒りである。ユニコーンと国防庁は書類を国連に預けることにするが、会話の内容は隠しマイクでBF団につつぬけ。というか、国防庁の会議室から、盗聴器がぞろぞろ出てくる時点でいったいどうなってるのという感じ。しかも盗聴器が見つかった部屋でそのまま会議をやってるし・・・。

東京から浜松の飛行場まで(なんで羽田から運ばない?)の輸送計画をたてて、本隊とおとりが書類を運んでいくことになる。U3とU7がオープンカーで出発するが、あっというまにBF団に捕まってしまう。こっちがおとりだとわかったスパイダーは通信機で本隊の位置を確かめてすぐにガンガーを出す。もうだめというところで、通信を不審に思ったU5がかけつけてきて、やっとロボが出動。ガンガーはあっさり倒され、設計図も無事に確保。BF団はみんな捕まるが、スパイダーは一足先に逃げのびていたのでした、という話。

スパイダーはかわいくてまぬけでいい味出してる。子供の時はドクトルオーバーはひたすら見た目がこわかったが、こっちは一応人間っぽいし。かぶっている軍帽は、よく悪役がかぶっているナチスドイツの軍帽ではなく、ちょっと共産圏の軍隊っぽいもの。たぶん番組オリジナルの小道具か?着ている制服のセンスもよし。適度にまぬけなところがさらによし。これからの放送を見るのがたのしみ。