ナショナルキッド 1話、2話

ナショナルキッド」 第1部「インカ族の来襲」 1話「謎の円盤来襲」、2話「ダブルZの恐怖」、小嶋一郎、志村妙子ほか、東映、NET、1960

東映チャンネルでやっている番組。とりあえず2話まで見てみたが・・・。

冒頭、自衛隊ジェット機が空飛ぶ円盤を追いかけている。のはいいが、パイロットは「1万メートルまで追ってみます」といっているのに、ジェット機の後には地球の全景が見えている。それじゃ地球から数千キロか数万キロは離れているんですが・・・。

そして肝心のナショナルキッド。この痛いデザインはいったい・・・。特に目を隠しているお面が最悪にかっこ悪い。「美術 成田亨」ってほんとですか?成田先生も昔はセンスなかったのかなあ。敵の「インカ金星人」、これも黒ずくめの衣装に悪魔の角みたいなのがついていて、かっこ悪いことおびただしい。

ナショナルキッドこと宇宙研究所の旗所長=小嶋一郎は、素顔はかっこいい。スーツアクターも兼ねているようだが、やっぱり仮面と衣装がねぇ。助手のチャコちゃん=志村妙子は後年の太地喜和子だそうだが、いわれてみれば確かに面影はそのまま。けっこうきれいなおねえさん。

ナショナルキッドとインカ金星人の殺陣は、これもなんだかなあ・・・。そもそもインカと金星のあいだに何の関係が?3000年前に金星に移住したとか言ってるが、インカ帝国って16世紀ごろの話なんですが。さらに1話の中で、「インカ金星人の文字」というのが出てくるが、そもそもインカには文字はなかったはず。だんだん頭が痛くなってきた。だいたい宇宙人ともあろうものが素手で格闘ですか?この場面でナショナルキッドの仮面が外れそうになっているところが笑える。

2話では、銃らしきものを手に持っているが、ぜんぜん使っておらず、結局素手でやっている。戦うときにインカ金星人が奇声を発するのもかなりトホホである。ナショナルキッドだけでなく、インカ金星人も空を飛ぶのだが、この飛び方が「飛ぶ気あるのか?」といいたくなるような感じ。

特撮黎明期の作品って、「まぼろし探偵」「少年ジェット」にせよこれにせよ、だいたいこういうものかなあ。リアルタイムか子供の頃に見ていてかなり思い入れがないと全話見るのはきびしそう。