アイドル墜落日記

小明『アイドル墜落日記』、洋泉社、2009

売れないアイドルで現在「アイドルライター」の著者による、底辺アイドルの日記帳。

最初にちょっと写真が出ている以外、全部文章。それも細かい活字(8pt?)でページの端ぎりぎりまで詰めてある。ページ数を圧縮したかった?これでもかなり内容は削っているらしい。

内容はさらに濃く、いじめられていたデビュー前から、アイドルデビューした後の過酷な毎日がこれでもかと書き込まれている。とにかく読んでいると、どんどんダウン方向に引きずられていきそう。

しかし内容というか、書き方にとても惹かれるものがある。結局最後まで一気に読んでしまった。著者のキャラクターというか、自分の境遇から微妙に距離をとれている立ち位置に読ませるものがある。このニッチな場所を大事にしてほしいと思う。

著者のブログ(もともとはこのブログがオリジナル)「小明の秘話」も少し読んでみたが、こちらはやや明るい。著者によい毎日が来ますように。