リカちゃんBook

講談社編『リカちゃんBook』、講談社、2009

早い話、リカちゃん人形と関連グッズの写真集。1967年発売の初代リカちゃんから、72年、82年、87年にバージョンアップされ、現在のリカちゃんは4代目。しかしなぜかリカちゃんのママは5代目だとのこと。ボーイフレンド(これも5代目)、パパ、おばあちゃん、妹(双子)、お友達、とひととおりのリカちゃんファミリーの顔が並べてあって、作りがどう変わってきているかがわかる。リカちゃん本体は全身像の写真があって、頭身やボディライン、人形の可動部の違いなんかも説明されている。

とはいえ、リカちゃんファミリーはやたら数が多いので、これでも全部はフォローできていない。発売元のタカラトミーは全部の商品を保管しているのだろうか。奥付にリカちゃんコレクターが協力していることが記されているので、やはり全部持っているわけではないのだろう。資料集みたいなものだから、可能な限り全部出してほしかったのだが。この本、1600円なのだが、判型が変わっていて、約15cm×15cmのほぼ正方形に近い形。200ページ。もうちょっとページ数を増やして、細かいデータがついているとよかったのに。

だいたいそれぞれの代のリカちゃんがいろんな衣装を着ている写真なのだが、発売当時の販促パンフや「ファンクラブ」の会報、商品の箱なんかが少しだけ載っている。これが非常に懐かしさを誘う貴重品。もちろんリカちゃんの衣装の変遷を眺めるだけでも楽しいのだが、自分としてはリカちゃんハウスその他の関連ものの方が、より時代を感じさせてくれて楽しい。大阪、阪急三番街での展示は、ファミリーの変遷がパネルになっていたりして、いろいろ工夫されていたので、そういう資料も載せてくれるとよかったと思う。