新幹線の車窓から

栗原景『新幹線の車窓から 東海道新幹線編』、メディアファクトリー、2009

最近放送されていた「タモリ倶楽部」で、新幹線の車窓から見える変なもの、の特集があり、その元ネタがこれらしいということで、やっと手に入れた本。著者は、この前読んだ「秘境駅」の写真家と同じ人。

東海道新幹線の車窓から見えるおもしろ建築物の写真集である。すべて写真は新幹線の車内から撮ったとなっているが、非常にきれいに撮れている。いくらこだまを使っているとはいえ、大きな写しやすいものばかりではなく、ビルの狭間に少しだけ見えるようなものまで、とてもまめに拾っている。撮影自体もたいへんだが、撮影対象を特定するのがたいへんだろう。

東京新大阪間をこだまで何往復もしたとあとがきに書いてあるが、何十往復もしないとなかなかこれだけのものを作るのはむずかしそう。それに線路の北側と南側両方をカバーしているのだ。

巻末に新幹線の車窓風景を楽しむためのティップスが書いてあって、そこもおもしろい。「東海道新幹線編」ということは、これからいろんな新幹線の沿線版が続々と刊行されるのだろうか。とてもたのしみ。