新・平家物語

「新・平家物語」第46話、仲代達矢中村玉緒ほか出演、NHK、1972

大河ドラマアーカイブスの放送。南都焼き討ち、木曾義仲の挙兵、清盛病に倒れる、という内容の回。しかしこれは画像がひどい。カラーじゃないのはともかく、タイトルからして文字がつぶれている有様。最終回も残っているらしいが、なぜ放送してくれなかったのかは不明。これよりも画像の状態がひどくて放送できる状態ではなかったのか?

自分の大河ドラマの記憶は、この作品からなので、ちょっと懐かしい。テーマ曲(富田勲)はやはり名曲。琴や琵琶が入ってくる曲作りも好きなのだ。もっとも、映像自体は総集編(前後2編)を見てしまっているので、それほど感慨はわかないが。

仲代達矢は、やはりうまい。総集編での若い頃の清盛の印象が強かったが、晩年の成熟もさすが。頭はほんとうにそり上げていたらしい。二位尼(まだ時子だが)の中村玉緒もやはりうまい。ただし、台詞で重盛が、時子との子供になっているところはちょっとおかしいが。建礼門院佐久間良子は若い。

南都焼き討ちは、大将の重衡の手違いということになっていて、清盛の台詞もやたら言い訳がましいところがどうも興を削ぐと思っていたら、平家物語では、焼き討ちは計画的なものではなかったということになっているらしい(もちろん、現実は別)。自分としては、清盛には善であれ悪であれ、断固とした態度でいてほしかったのだが、平氏よりのこのドラマとしては、まあこういうことになるのでしょう。