文楽 「二人三番叟」 「御所桜堀川夜討」 弁慶上使の段 「傾城恋飛脚」 新口村の段(

文楽「二人三番叟」、「御所桜堀川夜討」弁慶上使の段、「傾城恋飛脚」新口村の段

こちらは夜の部。「二人三番叟」は、おかしみのある人形の舞がたのしい。

「御所桜堀川夜討」弁慶上使の段は、竹本津駒大夫と鶴澤寛治の組み合わせ。人間国宝の三味線はこういうものか、と口をあけてきいていた。また、それ以上に大夫の語りがよい。熱演である。人形は、おわさに吉田文雀、弁慶に吉田玉女。こちらも豪華な顔ぶれで、弁慶が見栄をきっているところのおわさの微妙な動きがなんともいえない。

「傾城恋飛脚」新口村の段は、竹本千歳大夫と豊澤富助の組み合わせ。千歳大夫は昼の部から引き続きつとめている。若干声に力がないような気がしたのは気のせいか。人形は、忠兵衛に吉田清三郎、梅川に豊松清十郎、孫右衛門に吉田和生。吉田和生の上手は素人目にもわかる。雪のしんしんと降る舞台が美しい。

昼夜と続けて聞いて、たしかに消耗したのだが、舞台はとても楽しかった。夜の公演はさすがにほとんど席は埋まっていた。年に二度くらい、来てくれるといいのになあ。今度はぜひ機会をつくって、大阪か東京の公演にいってみたいと思う。

帰りにおせんべいと、「冥途の飛脚」のDVDを買ってきた。これを見るのもとてもたのしみだ。