篤姫

篤姫」、宮崎あおい瑛太ほか出演、NHK、2008

篤姫」、途中は適当に飛ばしていたのだが、一応最後まで見た。しかし個人的にはこれにはちょっとついていけないわ。まあフィクションですから、とはいえ、「あれもこれも全部篤姫がやりました」というのは、ちょっとどうよ。大奥にいた人を無理やり歴史的事件に全部結びつけようとすると、いろいろ無理が出てくると思う。

それから、天璋院和宮のやりとりとかも、原作のエグさは相当削られていて、これも納得いかないなあ(原作では明治になってからも、いろいろ含むところがあったような描かれ方になっている)。せっかくの大奥話なのだから、もっと黒い話を入れてくれてもいいのに。宮崎あおいを明るく描くために、話をきれいごとにしすぎていないか?

小松帯刀をまともに取り上げたのは珍しいので、それはいいが、瑛太はなよっとしているし、役の造型そのものが甘く描かれすぎ。家定、家茂も、天璋院から見た人物像なのでしょうがないとはいえ、何もしていない人をここまでかっこよく描くか?

いろいろぶつぶつ言ってはみたが、前作「功名が辻」前々作「風林火山」は、完全に途中で見る気をなくしてリタイアしてしまったので、なんだかんだ言っても最後まで見たのは、見るところがあったからだろうと思う。実は並行して「翔ぶが如く」を見ているので、どうしても比べてしまうのである。まあ昔の話と比べちゃダメとわかってはいるのですが・・・。