メカゴジラの逆襲

メカゴジラの逆襲」、平田昭彦、藍とも子ほか出演、本多猪四郎監督、東宝、1975

シリーズ15作目。昭和ゴジラの最終作。またまたブラックホール第三惑星人がリベンジにやってくる。今度は平田昭彦マッドサイエンティストになって、新怪獣チタノザウルスを連れてくる。平田昭彦は、いままでのイメージがまるっきり変わり、ミスターK(ちょっと髪がぼさぼさだけど)に近い感じである。たまにサングラスもかけてるし。で、平田昭彦ブラックホール第三惑星人が抱き込んで、前作で壊されたメカゴジラを修理した2号と、チタノザウルスで侵略計画を。

博士の娘で宇宙人に改造されてサイボーグにされちゃうおねえさん、藍とも子、なかなかいいなー。ちょっと大根な感じも含めて雰囲気出ている。自衛隊に撃たれてまた改造再生されてるところもグッド。しかし藍とも子より、博士のほうがよっぽどサイボーグっぽい。佐原健二は防衛隊の司令官役でちらっと登場。服がウルトラ警備隊の参謀の時のものにちょっと似てる。人間側の博士は中丸忠雄平田昭彦中丸忠雄が、悪と善で戦うって、大鉄人17だね(本作より後だが)。

東宝自衛隊は昔のフィルムも使っているが、ちゃんと新撮部分も入っている。ゴジラのスーツは眼が小さくなったか。メカゴジラとチタノザウルスの暴れ方も非常に良し。爆破シーンは神が降りている。前作よりも確実に向上。ゴジラとの格闘場面は、今回ゴジラ側の怪獣がほかにいないので、二匹でゴジラをタコ殴り。あまりに爆発がすごいのでゴジラのスーツに火がついてる。気合い入ってるなー。

メカゴジラは前回と違い、首がもげても平気で動いている。サイボーグのおねえさんの体内に仕掛けられた装置が破壊されてやっと停止。宇宙人は円盤で逃げだそうとするが、熱線でイチコロ。チタノザウルスも熱線でやられて終わり。

今回はこれまでの子ども路線がかなり消え、怪獣バトルとドラマ部分が前面に出た。一作目「ゴジラ」と並ぶ、とまではいかないが、特撮シーンの気合いの入り方といい、屈指の良作。これで客の入りが悪くてシリーズ中断とは、世の中よくわからない。