怪獣大戦争

怪獣大戦争」、宝田明、ニック・アダムスほか出演、本多猪四郎監督、東宝、ベネディクトプロ、1965

シリーズ第6作。今度は宇宙人の侵略がメインで、怪獣はその道具という設定に。それにしてもX星人はこんなに科学が発達しているのに、ゴジララドンをさらうのにいちいち地球人の同意を求めてくる理由がよくわからないさっさとさらっちゃえばいいのに。しかし地球人も簡単に騙されてるなー。今回モスラは出てこないが、ゴジララドンキングギドラが揃って攻めてくるので、自衛隊もボコボコである。こことタイトルバックでかかる伊福部昭のマーチは、神レベルの名曲。何度聞いても血があつくなる。

で、X星人の美人のおねえさん(水野久美)が残したてがかりのおかげで、X星人は謎の音波で苦しみだし、X星人が怪獣を操っていた誘導電波も止められてしまう。X星人はあっさり全滅。キングギドラは、ゴジララドンにタコ殴りにされてまたまた宇宙に逃走。そしてゴジララドンはあいかわらず海に落ちたまま行方不明。

ご都合主義だなんだという話はおいといて、おはなしとしては本作がいままでのゴジラシリーズの中でも一番すかっとする。音楽の力も大。途中、「空の大怪獣ラドン」ほかのフィルムがたびたび挿入されているが、そっちのほうが出来がいいところがなんだかなあ。あと、ゴジラの「シェー」。公開時に見た人はあきれたのかよろこんだのか、どっちだろう。いま見ている分には60年代の風物詩ということで、別に問題は感じないけどね。