三大怪獣 地球最大の決戦

「三大怪獣 地球最大の決戦」、夏木陽介、小泉博、若林映子ほか出演、本多猪四郎監督、東宝、1964

ゴジラシリーズも五本目。これも初見。宇宙怪獣が出てくるだけあって、相当いろんなことが起こる。へんな予言が頭に直接聞こえてきて飛行機からいきなり飛び降りるお姫様(若林映子)=金星人とか・・・。若林映子はちょっとミステリアスな雰囲気でなかなかいい。小美人は「モスゴジ」では限られた人としか話ができないはずだったが、今回はふつうに日本語しゃべってる。歌も例の「モスラーヤッ、モスラー」ではなく、日本語の歌ですませているのはざんねん。夏木陽介(刑事)以外のキャストは、ほかには平田昭彦(警察のえらい人)、志村喬(精神科の医者)、佐原健二(新聞記者)、星由里子(夏木陽介の妹)ほか、シリーズの旧作に出ていた人がほとんど。

壊されるお城は松本城だが、キングギドラの羽ばたきで瓦が吹き飛ぶだけなのがざんねん。ゴジララドンモスラの会話は小美人が通訳するわけね。しかしモスラとコミュニケートできるのはともかく、ゴジララドンのいってることがなんでわかるのか。まあ小美人だからいいか。吹き出しで会話するよりマシだし。

キングギドラにはもっといろいろ壊して欲しかった(ちゃんと都会で)けど、この操演は非常によい。三つの首の動きは神レベル。そしてこの強さ。残り三匹分とほぼ対等。それにしてもモスラの糸吐き以外は、ゴジラは岩を投げるだけ、ラドンはほぼ何もしてないのに、あれくらいでよくキングギドラは逃げ出すなあ。モスラの糸が絡まっていても、平気で飛んでいくし(金星まであのまま飛んでいったのか?)。ラストは「ローマの休日」をほぼパクッている。王女様も小美人もモスラも家に帰ってめでたしめでたし。しかしゴジララドンはどこに帰ったのだろうか・・・。