ゴジラの逆襲

ゴジラの逆襲」、小泉博、千秋実ほか出演、小田基義監督、東宝、1955

ゴジラシリーズ2作目。初見。出てくるのはゴジラアンギラス。しかし映画が始まって半分たった時点でアンギラスゴジラの火炎であっさりやられる。これはかなり拍子抜け。志村喬の山根博士も冒頭ちょっとしか出てこなくて残念。そして問題なのは脚本。前半の大阪を舞台にした戦いの後、後半の神子島の戦いまでの間がやたら長く、ゴジラにぜんぜん関係ない宴会シーンが続く。これは興味をそぐことおびただしい。またプリントの問題なのか、画面がたいへん暗い。リマスタリングしてこれなのだから、修正はもうきかないのだろうか。

というわけで映画としてはあまり出来は良くないのだが、特撮場面は出色。大阪の町が破壊される場面は、建物の崩れ方がすばらしい。特に大阪城。一撃で天守閣が崩壊する場面は円谷英二入魂のシーンである。夜空に燃える大阪の街もモノクロの分、より映えている。東宝の新兵器ポンポン砲も登場。ピープロの安物六連装とは違い、二十四連装の砲架からガンガン打ち出されるところは見ていて気持ちいい。神子島で、ゴジラが氷に閉じ込められるところは、氷がもろにロックアイスっぽくて、ちょっと興ざめだがまあよし。防衛隊の戦闘機が、場面ごとに機種が変わっているところも(見ているだけで三種類出てくる)、まあ許す。

とはいえ、この後三作目まで間があくのは、仕方ないなという感じ。微妙だなー。