美がむすぶ絆

「美がむすぶ絆」、山口県立美術館

ベルリン国立アジア美術館所蔵の日本美術の展覧会。ヨーロッパの田舎なんかにいいものがあるのか?と思ったがさにあらずで、中世から近代までまんべんなく、それもよいものを揃えている。明治になってから、目利きのコレクターたちが日本に来て、まめにお買い物をしていったらしい。

一番の呼び物は、土佐広周《天稚彦草紙絵巻》だったそうなのだが、これは展示替えされてしまった後だったので見られなかった。しかし中世、近世の絵は優品揃いで、渡辺崋山《鹿図》など、文人画というより科学者のスケッチのような細密さが目を引く。

見に行った日には講演会もあったのだが、時間の都合で聞き損ねた。ざんねん。この美術館は、福岡と広島にはさまれてエアポケットみたいなところにあるのに、展示はけっこうがんばっている。また近いうちに行けるといいけど。