リッカルド・ムーティ ウィーンフィルハーモニー管弦楽団

ヴェルディ「ジョバンナ・ダルコ」序曲、「シチリア島の夕べの祈り」より「四季」、チャイコフスキー交響曲第5番 リッカルドムーティ(指揮)、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 フェスティバルホール 2008.9.15

ムーティウィーンフィルの日本公演。今回の公演は、東京、川崎、大阪、新潟、長野、札幌で、西日本での公演は今日のフェスティバルホール一回きり。もうすぐ建て替えでしばらく閉鎖されてしまうフェスティバルホールの公演ということもあって大枚払って行ってきた。去年の公演は、指揮者がアーノンクールで行く気にならなかったし。もちろんチケットは完売。満席である。

ほんとのことをいえば、東京公演でのニーノ・ロータのプログラム(「トロンボーン協奏曲」と組曲「山猫」)が聞きたかったのだ。ちょっとざんねん。

前半のヴェルディ、「ジョバンナ・ダルコ」序曲ははじめて聞く曲。「ジャンヌ・ダルク」のことをイタリア語ではこういうらしい。短いがよく鳴る元気な曲。「シチリア島の夕べの祈り」は、バレエ音楽だから、ダンスがついてたらなあと思う。色彩豊かな演奏。

そして今日のメインの曲、チャイコフスキー交響曲第5番。文句なく名演。決して完璧な演奏というわけではなく、第2楽章のホルンのソロはかなり間違えていたり、キズがないわけじゃない。しかしこの迫力の前には少々のキズは吹っ飛ぶ。ゆっくりめのテンポ。力のこもった演奏。管も弦も音の力がすごい。第4楽章は少しテンポを早くして、鳴らしまくる。この曲をこんなに気持ちよく聞けたことはなかった。やはりムーティウィーンフィル。S席34,000円だったけど、きっちり決めてこられると文句は出ない。

アンコールピースは、ヨーゼフ・シュトラウスのワルツ「マリアの調べ」。典雅な曲。シメにはちょうどよし。