伝七捕物帳 恋の十手になみだ雨

伝七捕物帳」48話 「恋の十手になみだ雨」

客演は中尾 彬/志摩みずえ/今橋 恒。今回スポットがあたっているのは、ちょろ松。茶屋の娘志摩みずえに岡惚れするのだが、じつは志摩みずえには、中尾 彬という恋人がいた。中尾は浪人から金をもらって、お尋ね者を殺したと嘘の届け出をするのだが、不審を覚えた伝七に追われ、今度は頼んだ浪人からも口封じのために狙われるようになって、という話。

ちょろ松の恋は最初からうまくいかないとわかっている上に、菊乃屋の藤助が易者に化けているのに気がつかないで騙され、かわいそうな限り。しかも岡惚れしている志摩みずえの差し金で、中尾 彬を捕まえに行ったところ、浪人に襲われて人質になってしまう始末。まあちょろ松だからなあ。志摩みずえと夫婦になった場面を妄想して、一人芝居とかしている場面がえんえんと流れるので、出番は多い。悪党に縄をかけさせてもらい、早瀬様からもお褒めのお言葉が。

それにしても中尾 彬は悪役というわけではないのだが、やはり一癖ある役でしか出ないなあ。やっぱり善人面ではないからか。志摩みずえはちょろ松を利用するだけ利用して、中尾 彬とまんまとくっつき、実は相当な悪党である。こういうのを猛禽っていうんだろうねぇ。指締めの音頭はもちろんちょろ松。

脚本桜井康裕、監督奥中惇夫。